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 MICRO SX777L



  SX-777Lは、80年代始め頃、マイクロ社が限定100台のみ生産したウッドキャビネットでエアー・フロート吸着仕様のアナログプレーヤーです。私はこれにSME3012Rを装着して使用しています。古典的なカートリッジ(DENON DL103、DL102、オルトフォンSPU等)の使用を前提に、Fレンジを欲張らずに中域が分厚い方向にチューニングしています。
 
実は、DP100を中古で購入する前まで、IKEDA9 EMPLをこのプレーヤーで使用していたのですが、DP100と比較するとFレンジが狭く、中域が分厚い音だったので、IKEDA9 EMPLによるワイドレンジ、高解像度という方向はDP100に任せ、より古典的なLPレコードにマッチングする方向に持っていっています。

ラスクインシュレーター無しでこのラックに載せた方が中域が厚くなりますし、ケーブル類もAC電源ケーブルを除いて、ワイドレンジ指向の銀単線等は使用していません。フォノケーブルはSMEの純正そのままです。

レコードプレーヤーの電源環境及びACケーブルは、頭で考えるより音質の変化が大きく、DP100でSX777Lで
も、純正より銀単線ACケーブルの方がより滑らかな音になりますので電源だけは純正ケーブルには戻せません。

 SME 3012R

 
 

3012Rは、アームベースとナイフエッジが、ファイナルオーディオのクローム銅製のものに変更されています。音の分解能が上がります。純正のナイフエッジは樹脂製ですが、古いSME 3012オリジナルモデルのは鉄製です。

この変更は大正解でした。

シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき&英雄の生涯/ラ

 

DENON  DL103

シェルはオーディオ・クラフト社 AS-4PLから指掛けを取り除き、代わりにその分の重量を補うためにアルミ板を使ったものを使用しています。指掛けはその形状から、固有の共振を持ちますのでアームリフターを使用するのであれば取り除いた方が音がクリアーになります。

取り付けネジはクロームメッキされた真鍮製です。DL-103は音色が淡泊になりやすいので、真鍮独特の艶っぽい鳴きがいい味を出して、ツボにはまった音になっています。
アルミのネジは艶がもっと上の周波数帯域にシフトする感じでスピード感は出ますが音色が淡白です。ネジもいろいろなのを試すと面白いです。

  ベート

オルトフォン SPU

このモデルは、ハーマンインターナショナルが輸入元だった時代の丸針のものです。リード線をリッツ線のようなものに変更しています。Fレンジはあまり変化しませんが、純正リード線よりきめ細かい感じになりました。Fレンジは狭いですが太い音がします。

楕円針の付いたSPU ClassicGEも持っていて時々使います。こちらはもっとFレンジが伸びた感じです。

ーヴェン&メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲/ハイ
 

DENON DL-102

50年代を中心とした古いモノラル盤用です。これを使いだしてから、モノラル盤を聴くのが楽しくなりました。シェルは古いFRのシェルです。


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エアーフロート吸着方式の利点と問題点

マイクロのエアーフロートのプレーヤーは、空気で僅かにターンテーブルを浮かせ、軸受けの負担を軽減させる画期的な方式です。このタイプは後にSX8000IIやSX1500FVGに受け継がれました。重量のあるターンテーブルをより滑らかに回転させるという意味では、とても優れた方式だと思います。

ところが、浮かせるために別にエアーポンプユニットが必要になります。このエアーポンプが曲者だったのです。私のメインシステムの機器は全てブレーカーから単独で引いたコンセントから1つの機器に対して1つのブレーカーを使用しています。なぜこのようにしたかという動機は、このプレーヤーを使い続けたことで、ある事実が判明したからです。

エアーポンプユニットのコンセントをどこから取るかで、音のクオリティが全く違ってしまう。

何故だろう?あくまで推論の域を出ませんが、エアーポンプユニットのポンプのノイズが電源ラインを汚染するのだろうというのが私の結論です。この事はNifty Serve オーディオとヴィジュアルの為のフォーラム(FAV)においても書かせていただきました。

私のリスニングルームにおいて、エアーポンプユニットの電源をプリアンプと同一のコンセントから取ると音質が極めて劣化し、誰の耳にも判別が可能です。これは、拙宅を訪問された友人達にも確認していただいています。

対策としては、エアーポンプは完全に別ラインのコンセントから電源をとるようにするかエアーポンプの電源にノイズフィルターを介在させ、他の機器と距離を置いて設置することです。オーディオ機器はノイズに汚染された電気を嫌いますが、自らも汚染源になる可能性があるのです。




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