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LPについて思うこと





◆レコードプレーヤーを満足に操作出来る人が少ない現実◆

最近、まとまった中古LPの出物をあちこちで見つけ、一人で喜んでいるわけですが、時々世話になる、ある中古レコード屋のオヤジがこんなことを言ってました。

「きょうび、レコードプレーヤーを当たり前のように操作出来る人は、全人口の1/50ではないかなあ? ほとんどの人は、レコードプレーヤーの操作方法すらわからないから、こちとら手取り足取り教えなけりゃいけないご時世なんですよ。」

さもありなんと思いました。実際、私の家族の中でも、レコードプレーヤーを操作出来るのは私だけ。CDの操作の簡単なのは大きなメリットで、実際私の保育園児の娘も、CDラジカセに好きなCDを入れて自分で音を出すことができます。小学生の娘は、最近パソコンをいじって年賀状を自分でデザインし印刷することが出来ました。しかし、レコードプレーヤーの操作方法は知りません。おまけに、ダイヤル式の電話をかける方法も知らなかったので、こちらが愕然としてしまいました。物心ついたときには、身近にプッシュ式の電話機しか無かったからなのですが、機械という物は使う習慣がないと、かくも使えないものかというのを痛感しています。

LPレコードにひげがつかないようにレコードプレーヤーにのせる事や、曲間に正確に針を落とす事は、LPレコードを大事にする人間にとっては当たり前の行為なんですが、今となってはこれがしっかり出来る人が少ないです。慣れると、ジャケットからレコード盤をサッと出して、レーベル面と縁を二本の指で持ってすんなりと扱えるのですが、慣れないと上手くはいきません。最近の某オーディオ・ショウのブースでレコードプレーヤーを操作している係員の人も、普段は全くレコードプレーヤーに触っていないのがバレバレのヘタクソな人が増えてきました(^^;)。

LPレコードをかける前のクリーニングにしても、やり方を一から教えなければいけない時代になってしまいました。クリーニングに関しては、別項で書きます。

私も、アナログは面倒だからイヤになることもあります。ほとんどのリスナーは、今更アナログなんて面倒なものやってられるかい、という感じでしょう。まっすぐに走らない自転車みたいなもので、調整が不充分であれば変な音しかしませんし、盛大にパチパチとノイズも出ますし。スタイラスやレコード盤のクリーニングがいい加減であればなおさらです。このような御意見はもっともです。

CDは1982年に登場して約20年、ソフト面でもハード面でも爛熟期を迎えています。バランスがおかしい装置でなければ、手軽にそこそこ良い音で音楽が聴けます。私自身は、優秀な最新録音などを最上級のCDプレーヤーで再生した場合は、一般的なLPレコードを再生するクオリティを、平均的にはすでに上回っていると思っています。しかし、1980年以前のLP時代の録音の良質の外盤などを、ある程度性能の良いアナログプレーヤーをきちんと調整して再生した場合と、現在の復刻CDを最上級のCDプレーヤーで再生しての音質を比較した場合、軍配は大抵アナログにあがります。また、高音質を追求した現代のアナログは、最上のCDをも上回るほどに素晴らしいのです。



◆クラシック音楽ソフトの黄昏◆

昨今のクラシックの新譜は一頃に比べてかなり減っています。ポニーキャニオンはクラシックから撤退してしまいましたし、以前より他のメジャーレーベルの新譜が本当に少ないです。あちこちのクラシック音楽関連のHPを拝見しても、昔のアナログ時代の復刻CDの話題が多く、最近の新しい録音のCDについての話題が少ないです。私の好きな演奏家も、ほとんどがアナログ時代に活躍した人たちです。個人的には、クラシックの黄金時代は50〜70年代だと思っています。だから、CD再生に気合いを入れて、本当にアナログに比肩できるだけの音質にしようとしてもむなしくなるだけです。金銭的に大変な投資をしなければいけませんしね。逆に、新録音を追いかけるように聴くのであれば、新譜の出ないLPの再生などさっさと止めて、より良い音質でCDが聴けるようにした方が良いと言えます。
 
                      
       
カルロス・クライバーの「こうもり」のドイツオリジナルLP盤 と、現在手に入る外盤CDを、私は両方とも愛聴していますが、面倒だから気軽に聴きたいときや、ルチア・ポップのアデーレのアリアなどつまみ食いしたいときは、間違いなくCDで聴きます。そんなときはCDだけで聴いておれば、別段音質における不満は、それほどあるわけじゃありません。でも、ちょっと真剣に聴きたい時、最初はCDで聴いていても、ついオリジナル盤で聴きたくなってアナログで聴き始めたらもうCDには戻れません。



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