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LPのクリーニングと保存法

CDと違って、LPレコードは、ゴミが付いていればそれが音になって出てしまいます。盤のクリーニングはより重要です。私は、VPI  HW16.5 というLPレコード洗浄機を使用しています。他に、レイカというクリーナーを併用しています。

     VPI HW16.5
  

VPIのレコードクリーナーを使いだしてから、とてもLPレコードのクリーニングが楽になりました。メリットはそれだけではありません。スタイラスの寿命が今までの2倍以上に伸びています。マイクロダストが綺麗に無くなるなるので、摩擦による摩耗が減るためでしょう。バキューム方式のクリーナーは各社発売されていますが、VPI HW16.5の吸引力は非常に強いです。欠点としては、クリーニング中の騒音が物凄いことです。導入して25年経ちますが、吸引ノズルの交換のみで、故障知らずです。(2024年12月追記)


しかし、気になることがあって、今まで使っていたレイカのクリーナーと、洗浄能力を比較したり組み合わせて使ってみたりしてみました。

   レイカ バランスウォッシャー
   

 レイカは、A液、B液という2種のクリーニング液を、ABの順に、専用の使い捨て紙クロス(ビスコ33)で擦ってクリーニングするわけですが、クリーニングするレコードの枚数が多いととても大変です。しかし、VPI+VPIクリーニング液ではどうしても取れないこびりついた汚れを取ることが出来ることもあるので、全く使わないわけにはいかないようです。

 結論としては、VPIのレコードクリーナーは作業が楽で洗浄能力は高いが、あらかじめレイカのA液で専用紙クロスを使ってゴシゴシこすってから、VPIを使った方が、音の鮮度が良くなるしS/Nにおいても勝ることが多いです。特に、カビが発生しているような中古盤は、大きな差が出ます。

クリーナー液単独で勝負すると、洗浄能力はレイカの方が高く、高価な初期盤をクリーニングする時は、ちょっともったいない気もしますが、レイカのA液を使ってVPIでクリーニングします。この場合A液でクリーニングしてから、再度B液でクリーニングするようにします。

 

 お金をかけずにLPをクリーニングする方法

硬く絞った木綿の雑巾で、溝にそってけっこうきつく擦るようにふき取ります。それでも取れない頑固なカビやこびりついた汚れは、中性洗剤を水で希釈して、それを雑巾につけて同じようにこすり取り、水道の流水で丸洗いしたあと、乾いた綺麗な雑巾、もしくは大きなガーゼでゴシゴシふき取るように擦ります。弱アルカリ性の石鹸はレコードのビニール材を痛めるので使わない方が良いです。

水洗いして、返ってノイズが増えることがあります。これは、水洗いしたあとに、溝の中に残った水をきれいに拭き取らないため、水の中のチリがそのまま溝に残るからです。きちんと拭き取ることが大切です。

綺麗な乾いた雑巾もしくはガーゼでしっかり擦って水分を除いたつもりでも、わずかな水分が溝に残りますので、1日くらいは陰干しした方が良いと思います。私は、割り箸をセンタースピンドル穴に通して、ひもで釣って干しておりました。

これをやらず、生乾きの状態ですぐに演奏しますと、刃物を砥石で研ぐのと一緒の現象が起きて、カートリッジの針の摩耗が早くなります。安価な交換針なら良いですが、高価な針を使っている場合は必ずレコードが完全に乾いてからかけるようにしてください。

保存法

保存は、導電性内袋を使っています。導電性のものは、通常の内袋よりホコリを吸わないためにLPレコードにホコリが付きにくくなるだけでなく、レコード盤全体の電荷が一定になるので、演奏時にノイズが減って音も良くなるのです。静電防止スプレーは、使用すると音質がぼやけるようになるので使用していません。

 ナガオカ スタットディスクファイルNo102
  


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