音楽とオーディオの部屋 トップページへ

現在のオーディオにおいては、市場に様々なオーディオケーブルが氾濫しています。そして、ケーブルに対しての評価も様々だし、ケーブルは一般品で充分で高価な物は不要であるという意見もあります。それも一つの見識だと思うし、事実、ケーブルにお金をかけなくても、いい音で鳴らしている人は居ます。でも、それでもケーブルを変更することで新たな世界が開けることもあると思うのです。ケーブルは、現状の機器達の性能をより発揮でき、かつ自分の目指す方向に近づくような物を選択すれば、機器の買い換えに匹敵する以上に御利益があります。だが、その反面、機器の性格をスポイルしたり、自分の目指す方向と違うものを使ったら、ひどい音にもなります。


銀単線ケーブル

スピーカーケーブルは、4mm径高純度
銀単線で、外皮はテフロン製
です。
メインシステムの電源ケーブルは3mm
径高純度銀単線
を使ったもので、
インターコネクト・ケーブルは、2mm径
高純度銀単線を使った
静岡オーディオ
ラボ製
です。



私の場合、現在ではメインシステムのケーブルが至る所で銀単線になってしまいました。
太い高純度の銀単線は音質が自然で、低域の解像度が増し音の重心が下がるようになります。

実は、20年近く前にカートリッジシェルのリード線に銀線を試用したことがありましたが、自分の好みでは無かった。高域が異様に明るくなりハイ上がりのバランスになってしまったから。それで、銀線の音というのはこういう音だという固定観念が出来ていました。ところが80年代後半になって、初めて訪れたあるお店で、そのお店の手作りの銀単線で作られたシェルのリード線をタダで貰いました。当時、私が使っていたのはADプレーヤーがエクスクルーシヴP3で、カートリッジはオルトフォンMC20superだったです。このリード線に変えて数日聴きましたが、どうも今までの銀線のイメージとは違う音がしました。出てくる音は音色がより鮮明にはっきりとなり、音がスムーズに出て来ました。高域が異様に明るくなるはずだと思っていた自分は、少々面食らいました。貰ったオーディオ店にお礼の電話を入れると、もっと音の良くなるようにシェルを改造してくれるという。しかもシェル本体価格のみで。当時、使用していたシェルはテクニカの15gの物だったので、この新品を改造したのを送ってもらいました。届いたのを見たら、アームとの接点からカートリッジの接点までを銀単線で貫通させた物でした。早速取り替えてみると、未改造のシェルに銀リード線を付けたものよりさらに鮮度が高くなって、さらにスムーズな音になったのです。

冷静に考えると、シェルのコネクター部分が接点を含め銀に変わり、カートリッジ側のコネクター部分だけが銀に変わっただけ。これは大変なものを聴いてしまったと思いました。静岡オーディオラボさんとおつき合いしだしたのはこれがきっかけで、腐れ縁はいまだに続いています。     



リード線を銀単線にして改造されたシェル
サエクのセラミック製シェルだが、リード線は、2mm経の銀単線を使用して造られた特別製。イケダ9EMPLを買ったときに、お店から貰ったもの。
シェルをコネクター側から撮影したもの。コネクターの接点部分まで貫通している。
シェルの取り付けネジが付けられるアルミ製のカバーと、シェルとの間に挟むポリカ製の板。このポリカ製の板あるいは、ポリカ製のワッシャーが無いと、再生音はアルミの金属的な鳴きがはっきりと乗ってしまう。
テフロンの外皮を除いてシェルのリード線を1本だけ撮影したもの。アームとのコネクター部分は、2mm経のままだと4本を貫通させることが出来ないのでこの部分のみ1.2mm経程度に削って細くしてある。
リード線のカートリッジのコネクター部分。こちらも別のコネクターをハンダ付けしているのではなく穴をあけて縦に切れ込みを入れてあり、2mm経の単線からの完全なシームレス構造である。
これは、オーディオクラフトのシェルを自分で改造してつくったもの。コネクター部分から1.2mm経の銀単線で貫通させ、カートリッジ側のコネクターは、2mm経銀単線に1mm経の穴をあけ、カシめて作ってある。接点が増えることと線経が細いので、上記のシームレス型のリード線に情報量で及ばない。
これらのシェルは現在、使用していません。しかし、現用のサエク8000STに付いているイケダ9EMPLは、同様な方式で改造されたシェルに取り付けて使用しています。


                                     コンセントとコンセントカバーへ




ケーブル