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 Esoteric D-05X

   従来のCD再生と、パソコンによるハイレゾ再生の共存

          

2002年にEsoteric P-0s(正確に言うと初期型P-0をP-0sにアップデートした新品)を導入し、Stellavox ST-2 96/24というDACと組んで、途中2004年にP-0sVUKにアップデートして16年間使ってきたが、2017年11月にDACをEsotericD-05Xに変更した。CDを聴くのにはEsotericP-0sVUKにバランス型デジタルケーブルを2本使って24bit/176.4Kで受けてアナログ出力をバランスでプリに送る方法が一番良かった。購入するに当って比較したのは、Mytec Digital Manhattan DACだけれども、CDを聴くのにEsoteric P-0sVUK使用前提では、ツインワイヤーで24bit/176.4Kで伝送できるD-05Xの方がメリットが大きい。



Esoteric D-05XにはUSB入力が付いていて、しかも、マルチビットなら44.1~768kHz、 16bit~32bitまで、DSDなら 2.8、5.6、11.2、22.5MHzを受ける事が出来るので、2017年時点でのほとんど全てのハイレゾのUSBDACとしても使用出来るので、なるべくコストをかけないようにしながらパソコンを使ったハイレゾ再生用のシステムを構築した。

               


パソコンを導入するに当って注意したこと

パソコンをAC100V電源に接続しない
パソコンは本来、オーディオ機器ではなく、その性質上、高周波ノイズの発生源になりやすい。パソコンの電源をAC100V電源からとると、パソコンが発生した高周波ノイズが電源ラインを回って、DAコンバーターやアンプなど他のオーディオ機器の電源を汚染してしまう可能性があるので、ノートパソコンを使い、稼働中は内蔵バッテリーを使って、パソコンをAC100V電源に接続しない方法をとった。実際、パソコンをAC100V電源に接続した状態だと、再生音が若干にぎやかになりうるさく感じる。


冷却ファンの無いノートパソコンを選択
多くのパソコンには冷却ファンが付いており、その騒音が気になる場合もある。ファンレスの機種を選んだ。


高性能な機種は不要
取り敢えずハイレゾデータをDAコンバーターに送るだけの働きをすれば良い。単純にUSBメモリー・プレーヤーみたいにさせるだけなので、低スペックなもので良しと判断。モニターの画面サイズも小さいもので充分。


ネットには繋がない、余計なソフトは一切導入しない
導入したノートパソコンACER ASPIREONE 11はネットには繋がないので、アンチウイルスソフトも入れない。ハイレゾ・データは他のインターネットに接続したパソコンでダウンロードし、複数のハードディスクに保管し、USBメモリーに移して再生する。今や256GBのUSBメモリーでも7千円台で買えるので、複数のUSBメモリーを持って、音楽ジャンルを分類してUSBメモリーにハイレゾ音源を入れている。


ハイレゾ再生音楽ソフトはEsoteric HR Player
ハイレゾ再生音楽ソフトはEsoteric HR Playerを使っている。使い勝手はfoobar2000の方が良いけれども、Esoteric HR Playerを使って、USBメモリーからファイルをいったんパソコン内のRAMにバッファコピーして再生するモードでの使用が一番音質が良かったので、foobar2000は削除した。


USBケーブルはとても重要
Acoustic Revive USB-1.0SP-TripleC [電源・信号完全分離型USBケーブル ]を使用している。最初はパソコン屋さんで¥500位で購入した普通のUSBケーブルを使っていたが、電源・信号完全分離型の Acoustic ReviveのUSBケーブルにし、信号ラインは普通にパソコンのUSBハブ端子に接続しているが、電源ラインはスイッチ付きの単三電池4本の電池ボックスに充電バッテリーを入れて接続している。細かい音が良く再現できるようになり、音場の見通しも良くなった。低音もよく伸びて深みがある音になった。元のUSBケーブルに戻すと若干霞がかかったような音になる。
             

普通のUSBケーブルの問題点:普通のUSBケーブルでは4本のうち内側2本がデジタル信号を伝送するのに使われ、外側2本はDC5Vの電源ラインである。DC5Vの電源ラインはパソコンのCPUの動作や電源のDDコンバーター回路などによって、実は高周波ノイズ乗りまくりなのだ。しかも電源ラインと信号ラインがくっついて並行していて、シールドも無いので高周波ノイズは信号ラインに飛び移ってくる。この高周波ノイズの影響を受けないようにするために電源・信号完全分離しそれぞれにシールドを施す事を考えた人は賢いが、電源ラインをパソコンのUSBハブ端子に挿すよりも5Vの電池ボックスに挿せば、原理的にDAコンバーターの内部にパソコンの高周波ノイズが入らなくなるので、もっと良いだろうという考えだ。尚、DAコンバーター(Esoteric D-05X)側はUSBでパソコンと接続されたのを検知するのにDC5Vが来ているかどうかで判断する(販売店を経由してメーカーに問い合わせてみた)ので、DC5Vラインが無いとパソコンと接続された事を認識しない。ネットで、Acoustic Revive USB-1.0SP-TripleCを使っている人のレビューを見るが、電池ボックスを使っているのは私だけみたい。コストが安く試せるので、どなたか追試をお願いしたい。


ラスクインシュレータ
DAコンバーター(Esoteric D-05X)の下だけでなく、パソコンとの間にもラスクを敷いている。これは制振効果だけでなく、パソコンが出す電波のような高周波ノイズがDAコンバーター内に入り込まないようにするためのシールド効果をも期待している。


Esoteric P-0sはまだ必要である
CDをリッピングして16bit/44.1KのWAVファイルとしてパソコンで再生させるよりも、EsotericP-0sVUKで再生させるのでは、後者の方が品位の高い音質である。3000枚ほどあるCDをリッピングする手間も大変だし、現時点ではEsoteric P-0sVUKでCDをそのまま再生した方が音が良い。またCDをP-05Xで再生させたのよりもEsotericP-0sVUKで再生させた方が高音質である。

Esoteric P-05XはSACD再生専用でCDはP-0sで
Esoteric P-05Xは、SACD/CDハイブリッド盤のストックが500枚ほどになってきたので導入したが、SACDの音質はかなり良くSACDの良さを享受できる。SACDと同等のDSDハイレゾファイルをパソコンで再生させるよりもSACDソフトをEsoteric P-05Xで再生させた方が音質が良い。手持ちのSACDの数を考えると、SACDの再生にこれ以上の資金をつぎ込む事は出来ない。D-05Xは様々なデジタル入力を持つので、CDとSACD用に2台のトランスポートを接続した上に、USB-DACとしての機能を持たせる事の出来る音質の良い優れたDACである。

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