音楽通信  



私と同世代以上で音楽好きの方なら、1984年にステレオサウンド社から半年間だけ発売された、
以下に掲載した雑誌をご存知の方も多いと思う。この雑誌は、音楽好きをもっと音楽好きにするよう
な、そんな雑誌だった。ちょうど、私自身、クラシック音楽にのめりこんでオペラやジャズなどもどんど
ん聴くようになった頃だったし、年代的にはレーザーディスクとCDが普及しだした時代である。

この雑誌の内容は今みても内容が濃く、本当に音楽好きのリスナーでなければ受け入れられない
部分があり、そう多くは売れなかったのだろう。半年で休刊になってしまった。実は、休刊になった
のを知らず、7号を本屋さんに買いに行って、この雑誌あった場所の近くを探したのだ。6号の刊末
に、「出来るだけ身嗜みには気をくばって人前に出たつもりでした。ところがなんということでしょう。
ズボンのチャックが下がったままになっていました。」というコメントとともに、休刊のお知らせが載って
いて愕然としたのだ。私にとっては、こんなに内容があって楽しい音楽雑誌は無かった。以来、20
年経ってもお目にかかっていない。


クラシック音楽好きには、たまらない内容



デッカ/ロンドンレコードの名プロデューサーだった故ジョン・カルショウ氏の「新音楽家
事情」や、編集長・黒田恭一氏の「オペラ十八番」など、本当に内容の濃い連載も多かっ
た。





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