オペラ大好き



まだ定着していないオペラという芸術

オペラという芸術分野は、少なくとも我が国では広く一般に親しまれ市民権を得て
いるとは言い難いと思います。特に地方では、オペラの公演など県都においても、
年に数回あれば良い方で、実際に生のオペラを観た経験のある人は全人口の極
少数派でしょう。

一般的には、オペラはクラシック音楽の分野に含まれているが、劇でもあるという
ことで特異な存在です。そう多くはないクラシック音楽愛好家の中にも、オペラは
どうもとか、オペラは理解出来ないと公言する方もいらっしゃいます。クラシック音
楽に全く関心がない方とお話して趣味を問われ、クラシック音楽が好きで、その中
でもオペラが好きですと答えると、大抵、高尚な趣味をお持ちですねと言われます。
しかし、私の個人的な感覚では、クラシック音楽もオペラもちっとも高尚なものでは
なく、単なる娯楽の一つなのです。ディズニーの「白雪姫」のアニメを観たことがあ
りますか?「白雪姫」は、極上のミュージカル、オペレッタ、オペラの要素を取り入れ
て作られているなあと感じます。オペラを鑑賞することと、「白雪姫」を観ることは大
して変わりがないです。

オペラの筋書きというのは、暇な奥様がご覧になるテレビの昼メロ番組と大して変
わりのないたわいのないものがほとんどです。中には、筋書きを真剣に追って考え
ると、おかしな部分も出て来るくらいです。違うのは、オーケストラがあって豪華な
舞台と豪華な衣装、さらには人間業では無いと思わせるような歌声があるというだ
けかもしれない。

一般の人がとっつき難いというのは、生を観るにはチケット代が高すぎること、もう
一つは、生を観た経験のない人が、CDやLPでオペラの音楽だけを聴いてもわかり
難いということだと思います。近年では、ヴィデオやLD、DVDが市販され、映像込み
で家庭で気軽に観られるようになったこともあって、少しずつオペラに関心のある方
は増えています。


感動させる歌声

オペラの一番の魅力と言われたら、やっぱり歌です。2000人以上入る大きなホー
ルで、マイクや拡声器を使わないで歌うということはそれだけでも大変な技術だと
思うのですが、それだけではなく、オペラのアリアは歌うのに非常に高度な技巧を
必要とします。さらに、その役の人間になりきって感情を込めて歌われると、私の
ような聴き手は参ってしまうのです。私の仕事上のお客様にヴァイオリンの先生が
いらっしゃいますが、良い歌声はどんな楽器にも勝るのだそうです。たとえ楽器を
弾けないような人でも必ず歌を歌った経験があるので、わからないということは無
いし、ヴァイオリンなどを弾く人も、良い歌手の歌い方を聴いてよく勉強した方が良
いともおっしゃっていました。技巧だけに走って歌うことを忘れてはいけないと。


特に好きなのはイタリアオペラ

ワーグナーに代表されるドイツオペラとヴェルディに代表されるイタリアオペラでは
どちらが好きですか?と問われたら、私の場合はイタrリアオペラです。特に、ロッ
シーニからヴェルディ中期までの作品とプッチーニが好きです。美しいアリアがいっ
ぱい出てくるし、音楽として聴いてもそれほど難解じゃないことが理由。



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