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上海のヴァイオリン手作り工房"伊瑞/E-Ray"



Larry Hi Fi在日代表さんが上海で偶然見つけ知り合った手作りヴァイオリン工房です。この工房の主人は長らく日本に在住し技術を磨かれたので日本語が不自由なく話せるそうで、中国語を話せない日本人が行っても、楽器の細かい仕様や注文にも意思の疎通に困ることはないそうです。ですから、日本から飛行機に乗ってヴァイオリンの注文に訪れる日本人も多いとか。


そもそも、Larry Hi Fi在日代表さんの本業は木材を扱う仕事、それでいてオーディオが趣味、さらには管球アンプも自ら設計製作してしまいます。この工房のご主人とはすぐに仲良くなり、今ではLarry Hi Fi在日代表さんのアドバイスによって真空管アンプを中心としたオーディオセットがお店の中に鎮座しています。楽器職人らしく音質には厳しい耳をもっていらっしゃるらしい。



Larry Hi Fi在日代表さんから

仕事柄一年の1/3以上を上海で過ごしている。 かつて、魔都と云われた街だが、今もそれは変っていない。 古き良き時代のフランスやイギリス租界が残り、海外の文化やファションをいち早く吸収してしまう。 私のような外国人が快適に暮らすことができる街だ。 私の根城は昔からの上海っ子が多く住んでいる下町、東渚安浜路である。 隣の町内、長楽路にはベルギー領事館があり、1905 - 1930年頃は中国との貿易で財をなしたヨーロッパの豪商が住んでいた地域で 街並も建物も洒落て粋が漂う。 以前からよくこの通をタクシーで通過し、未塗装のヴァイオリンの裏板に”Make & Repair”と手書きされた単純な看板がドアーに掛けてあるのが目に留まり、いつか尋ねてみようと思っていた。 

2006年10月、オフの日に隣の町内、長楽路まで散歩がてらでかけ、その”Make & Repair”の前迄きたときに、中から日本語が聞こえてきた。 ドアーチャイムを押すと、私より少し若いおじさんが、ドアーの鍵を開けてくれ、看板が英語だったので、英語で挨拶したところ流暢な日本で返してきた。 その方が手作りヴィオリン、ヴィオラの工房『伊瑞』(E-Ray)のオーナー黄(ファン)さんである。 先客の日本人のお客とヴァイオリンのチューニングの打ち合わせであった。 ヴィオリンも使用していると風土、気候の変化、木のエージングが進んで音が変わってくる。 ファクトリー.メイドではないヴァイオリンはこれらの状況を考慮して作られているが、必ずしもその通りにならないし、ベストはプロが手を加えて補正していくことだ。 ヴィオリンの話から始まって、10年以上日本に住み、鈴木バイオリンで製造技術を習得し、クロサワ楽器で修理技術を習得して上海に戻ったことを話してくれた。 

良い音を楽しむこと方法を話しているうちに打ち解け真空管アンプの話になった。 氏は以前から通常のトランジスターアンプではヴァイオリンの音がチェーンソーの様になってしまうので、よりムーディーな音がする真空管アンプを探していた。 たまたま、当”音楽とオーディオの掲示板”に書き込んで下さった中国武漢の真空管アンプ.ガレージ.メーカーのlxjさんが良いアンプを販売しているので氏を紹介してあげた。 早速黄さんはlxjさんに注文し高品質の部品で構成させたEL34ppが届いた。 私はLxjさんに耳の良い黄さんのことを電話で説明し、ハイレベルの仕様で、200時間以上のエージングをして頂いて出荷する様お願いしておいた。 勿論、球のエージングが済んでいるので、最初から素晴らしい音がして黄さんは大満足である。 やって来るお客さんも耳の良い方ばかりで、彼等からも大変良い評価を得ている。

 話を『伊瑞』の話に戻そう。
この工房では作り込みの良い手作りのヴァイオリンを非常に安価な価格でオーダーでき、客のほとんどは外国人で、特に日本人が多く、日本から飛行機に乗ってオーダーしにやってくる。 飛行機代を何往復分も払っても非常に安いのである。 著名な客の中には大阪フィルのコンマスもいる。 ご興味のある方は”音楽とオーディオの部屋”の管理人さんにお申し出下さい。 『伊瑞』の連絡先をお知らせ致します。

 






























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